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日本留学試験 総合科目



 このページは、『日本留学試験』で実施される総合科目のページです。

 

東京大学会場

 

私的分析

外国人入試総合科目は『社会科』ではありません。

 総合科目を『社会科の一部』と勘違いしている方がいますが、社会科ではないでしょう。問題を作っている本人に確かめたわけではありませんが、実施要項に『日本の大学での勉学に必要な文系の基礎的な学力、特に思考力、論理的能力を測定する』とあります。つまり、『外国人が日本の大学で学ぶ上で不都合のない学力を測定する試験』なのです。もし、日本人が考えるような『社会科』の試験でしたら、『総合科目』などと名前をつけず、他の『数学』や『物理』『化学』『生物』と同様に、『社会科』とするでしょう。

 では、どのようなことが問われるのでしょうか?

 例えば、外国人留学生が日本の大学に入学して、ゼミなどで日本人と議論するとき、とんでもないことを主張します。本人は自分の意見を言っているつもりでも、周りで聞いている日本人には不愉快な主張をする場合があります。特に韓国人、中国人留学生が口にする『過去の戦争責任問題』など、周りの日本人は、その『主張ぶり』にウンザリしているのに、外国人留学生たちは『過去に対し罪悪感が全く無い日本人の反応だ』と誤解し、自分たちの偏見にハクをつけています。いかなるテーマに対しても、冷静且つ客観的に分析する力が必要です

 日本人が日本論を展開する時、大好きなやり方の1つに欧米社会との比較があります。アメリカではこうなのに日本はダメだ、ヨーロッパでは…、と欧米社会を神聖視し日本批判をするものです。古くは明治時代からあったのですが、今尚健在です。そして、この発想は外国人留学生たちも例外ではないようです。つまり、外国人留学生が日本批判する時も欧米社会を神聖視し、それと比べて日本の悪さを批判します。しかし、そのほとんどの主張は、日本に対する正しい認識ができていないという理由から、見当違いの答えになっています。

 日本社会における外国人の地位問題の1つとして、『参政権』の問題が取り上げられます。同じ税金を払っているのに、外国人に参政権が無いのはおかしい、日本は酷い、という論法です。そして東アジアの留学生たちが、口々に『欧米社会ではあたりまえなのに!』と主張します。誤解です。2002年度6月実施『総合科目』試験・問題13の表(クリックしてください)を見てみましょう。『欧米社会ではあたりまえ』ですか?

 以上のように考えれば、これ以降の総合科目試験でどのような問題が出題されるか、簡単に予想できるでしょう。つまり、日本人が学校で学ぶ『社会科』とは少し違い、日本の大学での勉学に必要な文系の基礎的な学力が出題されるのです。

 現在、日本はデフレです。物価が下がっています。けど、日本にいる外国人就学生たちにとって、生活はどうでしょうか?日本の殺人的物価高には変わりがないんじゃないでしょうか?そういった『皆さんたちの現実』から日本事情を推測し、外国人学生の中には「日本人は、物価高に苦しめられ、地獄のような生活をしている。」と考えてしまう方もいます。また、それに対し、日常生活に対する不満から、安易に同意し外国人に偏見を与えてしまう日本人がいるのも事実です。しかし、一歩ひいて考えてみましょう。本当に日本が物価高でしょうか?内閣府の発表に以下のような表が載っています。

 ちょっと見てみましょう。

 

日本留学試験 総合科目

 

 本当に苦しい生活をしているでしょうか?

 この表で見ると、日本の世帯平均実収入は560,954円です。皆さんの国と比べて如何ですか?確かに、楽園と呼べるほど素晴らしい生活水準にはありません。しかし、地獄と呼ばれるような生活をしていないのも事実です。このような家計にある日本の物価がこれ以上安くなった場合、日本経済がどのような状況になってしまうか、それを予測できない方が日本で経済学を学べるとはとても思えません。

 ある外国人に「地方公務員をやっている私の友人が、イギリスのミニクーパーという車(外車)を買った。」と話したところ、「では、その友人は、今、大変苦しい生活をしているのですね?」と言われ、ビックリしたとことがあります。そして、その誤解を修正すると、さらに「では、その友人は、他の収入(賄賂のこと)が多いのでしょう。」と、我々日本人との意識の差に、これまたビックリさせられました。

 もちろん、外国人は大勢いて、このような誤解をしている方は、その一部でしょう。しかし、『いかなるテーマに対しても、冷静且つ客観的に分析する力が必要です。』という世界共通の基準にあてはめ、この会話のやり取りを客観的に分析した時、このような誤解をしている外国人が日本の大学に入学できるとしたら、はななだ疑問を抱いてしまうのは、私だけでしょうか?

 日本の大学に入学する外国人学生が、日本人の小学生以下の学力では大学で勉強するなど無理です。それは、決して皆さんの国を馬鹿にするのではなく、皆さんが誤解を持って日本に来ることが問題なのです。

 もちろん、日本人が皆さんの国へ行く時も同様でしょう。国際関係では、異文化交流における誤解なんてものは、永遠のテーマですから。大学側は、いちいち皆さんたちの誤解と偏見を修正している余裕などないのです。だから、このような『総合科目試験』を用意し、学生を試験するのだと、私は認識しています。『総合科目』の英訳が『Japan and the World』なのが、すべてを証明しています。

 

 

メッセージ

 このように主張すると『日本に都合の良い外国人だけを留学させようとしている』と、これまた誤解されそうですが、別に日本だけの制度ではありません。みなさんは、日本へ留学した、あるいは、留学しようとしているのですから、日本の現状も学ぶのはあたりまえだと思います。その結果、日本の現状と皆さんの国の現状を、いやおうなく比較させられる場合が沢山出てくるでしょう。不愉快だ、などと開き直る方は日本に留学しない方が良いでしょう。なぜなら、ここは日本だからです。日本と自分の国を比較されて嫌な思いをしたくないのなら、他の国へ留学することをお勧めします

 


 

学習方法

外国人入試学習の手引き

 ある国について学ぼうとする時、以下のような順序で学ぶのが普通です。

日本留学試験 総合科目どのような地形・風土で
日本留学試験 総合科目どのような歴史を歩み
日本留学試験 総合科目どのような現在につながるか

 

 実際、日本の中学校では上のような順番で学習します。1年生で地理分野を学び、2年生で歴史分野、3年生では公民分野を学びます。

 外国人の『総合科目(Japan and the World)』も、このような順番で学ぶと良いでしょう。

 初級段階のニホンゴを学習する際、基本文型を教え、そこで教えた文型と語彙を使い、次の段階を『日本語で』教えます。それを繰り返していきます。前の課で教えた語彙を使って次の課を教えて、と繰り返しながら日本語能力をつけることを初めて知ったとき、感動しました。ところが、どういうわけか総合科目ではそれが無視されているようです。

 地理分野で世界の国の名前を『日本語で』覚え、日本の場所の名前を『日本語で』覚え、そこで覚えた日本語の単語を使って歴史を学び、歴史分野で学んだ日本語の単語を使って公民分野(現代社会)を学び…。それが普通だと思うのですが、市販されている外国人向けテキストでは無視されています。確かめてみましょう。

 何も知らない日本語学校関係者が作ったとしか思えません。ですので、私は市販テキストなんぞ一切使いません。


 どのような点に注意すれば良いのでしょうか?

 大学側のコンセプト予想については、上の段で説明しました。ですので、ここでは、覚えるべきことがらについて考えたいと思います。

 私が日本語学校の仕事を始めた時、韓国からの留学生が多かったので、韓国について勉強しようと、インターネットの日本語訳で韓国の新聞、朝鮮日報、中央日報を読み始めました。ところが、書いてある日本語は読めるのに、何が書いてあるのかさっぱりわからない、といった不思議な体験をしました。

 例えば、ちょっと古い話題ですが、日本語で『崔圭先が李会昌代表に賄賂を贈った疑い…。』とあったとします。日本人なら日本語が読めますので、この『』の日本語の意味がわかります。しかし、何がわかると言うのでしょうか?韓国人なら、このニュースが事実の場合、とんでもないことになると理解できます。しかし、日本人にはそれが全くわかりません。どういうことでしょうか?

 このニュースが流れた時、政権与党・議会野党の金大中大統領の息子が崔圭先氏より賄賂をもらった容疑がかけられ、大統領自身、責任を追及され、大ピンチでした。そして、その大統領の責任を声高に追及していたのが、政権野党・議会与党の李会昌氏でした。このような知識を得た後、もう一度、先のニュースを読んでみましょう。つまり、一番大声で責任追及を叫んでいた李会昌も賄賂を貰っていたとなります。すると、どうでしょうか?

 このニュースの意味を解釈するのは日本語ができれば大丈夫です。しかし、肝心の中身(内容)を理解しようとするなら、崔圭先、李会昌、金大中、さらに金の息子、といった人物関係を知らなければなりません。それだけでなく、韓国の政治システム、政治情勢も知っておく必要があります。

 今のニュースは『政治的』ニュースでしたが、一般のニュースを読む場合も予備知識が大切です。

 ニュースに地名が出てきたらどうでしょうか?韓国人ならその地名を聞いただけでその場所がどのようなところか、おおよその見当がつき、新聞を読むことができます。しかし、何も知らない外国人がそのニュースを聞いても理解できない場合があります。その、理解を助けるための知識、それが『総合科目』で学ぶべき知識です。

 もっとわかりやすい例でいうなら、

        八戸に雪が降った。

        屋久島に雪が降った。

 上の2つの日本語は、全く意味の違う日本語です。何が違うのでしょうか?

 もちろん、日本語を学習すれば日本語の意味は簡単に理解できます。しかし、その表している内容が全く違うのです。

 八戸(はちのへ)という地名を日本人が聞けば、そこは東北地方(北国)で、冬の寒さが厳しい。2011年3月の東日本大震災で被災した場所、といった連想ができます。だから、雪が降っても全く驚きません。ところが、屋久島はどこにあるのでしょうか?鹿児島県の南、1年中比較的暖かい地域にある島です(当然、私は世界遺産やもののけ姫の話もします)。雪が降ったら大騒ぎ、大ニュースです。

 このように考えれば、いくら外国人が日本語を必死に勉強したところで、その日本語が示す本当の意味、内容が理解できないと意味がないとお分かりでしょう。未だに外国人が日本の大学へ入るには、日本語さえ上手なら入れると考えている方の気が知れません。つまり、外国人が総合科目で学ぶべき事柄とは、

 日本人は空気のように当たり前のこととして知っている(小中学校で学習する)知識で、日本独特(特徴的)な事柄、新聞や大学のテキストを読む際に、困らない事柄

 …なのです。

 また、韓国の新聞の例で示したとおり、知識だけでなく、現在の時事問題についても知らなければなりません。それと逆に、小中学校の社会科学習では不要な部分もあるのです。もう一度くりかえしますが、総合科目とは日本の『社会科』ではないのです(っつうか、“気象”なんて理科の第2分野ですから)。

 

 最近、日本語能力試験が改訂され、1級2級がそれぞれN1N2と変わりました。その改訂のおかげで、日本語能力試験の素晴らしさを強調し、日本留学試験を廃止するよう求めている集団がいるようです。

 常軌を逸しているとしか思えないのは、私だけでしょうか…。

 

 

 このホームページでも、総合科目の基礎的な学習ができるよう、現在、学習ページを作成中です。暫くしたら見に来てください。私が、東京都内の某日本語学校で行った『総合科目(Japan and the World)』の授業を、回毎に編集しようと計画しています。

 総合科目を学び、そして、日本を学んでください。

 

みなさん、日本へようこそ!

 

 



 

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