芸術論
作文・小論文 芸術論
芸術とは?人が人に何かを伝えようとする時、具体的な(形のある)ものを具体的な(形のある)ものとして伝えるのは可能である。また、抽象的な(形のない)ものを抽象的な(形のない)ものとして伝えるのも可能である。そして、具体的な(形のある)ものを抽象的な(形のない)ものとして伝えることもまた可能である。
しかし、抽象的な(形のない)ものを具体的な(形のある)ものとして伝えるのは不可能である。
ところが、時として不可能が可能になるときがある。そこに『感動』が生まれる。それが芸術であり、絵画だろうが音楽だろうが何であろうが、人の心動かすものは全て『芸術』である。
パンダ高校って何?
①パンダ高校ってどんなところ?「これだよ(と言いながら写真を見せる)。」 →具体的なパンダ高校を建物の写真で見せることで具体的なものとして伝える。 具体的事物 → 具体的事物
②パンダ高校って何?
「自由と希望かな…。」 →具体的なパンダ高校を抽象的な『自由と希望』に置き換えて伝える。 具体的事物 → 抽象的事物
③あなたにとってパンダ高校って何?
「自由と希望かな…。」 →上と同様、抽象的なパンダ高校を抽象的な『自由と希望』に置き換えて伝える。 抽象的事物 → 抽象的事物
④パンダ高校って何?
「自由と希望だよ。」 →パンダ高校を抽象的な『自由と希望』に置き換え、抽象的なものとして伝える。 けど、これがなかなか伝わらない。 抽象的事物 → 具体的事物
けど、時として…
〇パンダ高校って何?「自由と希望かな…。」 →これだけではわからない。聞いた相手も「馬鹿じゃないの?」で終ってしまう。いくらそいつが『俺は、パンダ先生と約束したんだ!やらなきゃいけないんだ!』と言いながら勉強しても、周りの人間にその思いは伝わらない。
けど、ある時、そいつが必死に希望を求め、勉強し、宿題をし、アルバイトをし、ヘトヘトになりながら必死に努力をし、寝る暇を惜しみ、食事の暇も惜しみ、机からベッドへ移動する間も惜しみ、一眠りしようと参考書と鉛筆を持ちながらベッドへ移動しようとした時、力尽き床に倒れ、そのままのポーズで眠っている…。
その姿を第三者が見た時、 「あぁ、これがこいつにとってパンダ高校なんだ!」 と伝わる。不可能が可能となり、抽象的な想いが具体的なカタチをもって相手に伝わる。自分の想い(心)が、『芸術』を通して具体的な事物として相手に伝わる。
限りなく不可能を可能にしようとする行為を『芸術活動』と言う。
ベートーベンが『天才』といわれる所以は、彼の音楽、つまり、作品という具体的なカタチあるものを聞くことによって、彼の抽象的な想いが、万人に伝わるからである。決して『歴史的背景』だの『音楽の常識』などは必要としない。芸術を理解しようとするとき知識ばかり求める輩は、結局、己の権威にしがみつき、必死に差別意識を燃やしているにすぎない…。 ある人間が、命をもかけた全身全霊を持って示す行動、それが芸術だ。
Von Herzen-Möge es wieder-Zu Herzen gehn!
(心より出ず。願わくば、再び心へ至らんことを)
●面接
コンセプトをもとに自分なりの言葉を作ろう。どんな質問を受けても必ず、 「心を動かすものは全て『芸術』だと思っています。」 …という結論(返事)へもっていくこと。芸術系学部に進学する場合、『個性が強すぎる』と感じるくらいの返事が良い。ただし、礼儀知らずと個性を間違えないこと。
●志望理由書・小論文
面接に同じ。「個性が強すぎる」などと言われて、改造人間にならないこと。質問:最近、気になったニュースを教えてください。 (まず、芸術系では質問されない。志望理由書などに使うと良い。)
この分野のテーマは、一見、誰でも書けそうな話題であるため、自分を良く見せようとして格好つけただけ、口先だけの意見を書く人がいますが、読んでいて可哀想になってくるだけですので、やめましょう。