大学入試小論文の書き方③

小論文の書き方

文章の書き方

  このジャンルの名称を『国語分野』としましたが、個人的には『日本語』と客観的呼称で呼びたいところです。というのも、これまでの学校で学ぶ『国語』というと道徳教育(知育)がメインで、ここでいう小論文試験に必要な『作文力(文を組み立てる力)』の授業をやってこなかった現実があるからです。
 新学習指導要領への全面移行によって、それが解決されて行くことになるでしょう。
 私は高校時代、国語表現というのがありましたが、「わけが分らない」というのが正直な感想でした。構造がどうのとか文脈がどうのとか先生は教えてくれましたが、それが分らないから選択したのにとうとう最後まで教えてくれませんでした。挙句の果てには「文脈って何なのか、教えてくれ!」という私の質問に逆切れされる始末でした。
 そこで、ここでは新学習指導要領に期待しつつ、小論文以前の文の書き方、組立て方からお話しします。
 ここでの内容は小・中学校で学習するような内容なので(私はやった覚えがありませんが)、もう充分に理解している人はすっ飛ばして構いません。

 

論理的に文章を書くとは

 作文だろうが小論文だろうが、はたまた、志望理由書だろうが報告書だろうが、何か文章を書く時、あなたは、思いついたところから書き始めたりしませんか?思いついたところから書き始めるもんだから、途中から何を書いているのか分らなくなり、まとまりのない文章を書いていることに気がついたりしませんか?
 誰のことを言っているのか、いつのことをいっているのか、なぜそうしたいのか、なぜそんなことを書いているのか、分らない。思いついたまま書いているものだから、話しが飛躍したり必要な情報を欠いたりしてしまう…。料理を造る時は材料を準備して作り始めるのに、何かモノを造る時は材料どころか設計図を書いて計画を考えてから作るのに、どういうわけか文章を書く時は何も考えずに思いついたことから書き始めてしまう傾向があるようです。
 実は、海外では幼稚園児でさえ、物事を論理的に伝える訓練をしています。ですので、この論理的という言葉は、何も大人や学者先生たちの言葉ではありません。
 要は「相手が理解できるように、筋道を立てて分りやすく表現する」ことを論理的と言います。
 筋道を立てて分りやすく表現する。
 例えば、下のような文は筋道が立っているでしょうか?

お昼ごはんは駅前の○○屋でカレーが食べたいです。
    ↓
今年の高校野球には、母校が出場しています。


 ①の文は、お昼ご飯の話をしています。②の文は高校野球の話をしています。つまり、この2つの文は筋道がたっていません。繋がっていないのです!
 筋道が立っていないので、この2つの文は論理的ではありません。…っつうか、普通に考えたらちょっとびっくりしますよね?お昼ご飯の話をしているかと思ったら、高校野球の話なんて。

 けど、次の文が加わったらどうでしょうか?

お昼ごはんは駅前の○○屋でカレーが食べたいです。
    ↓
今年の高校野球には、母校が出場しています。
    ↓

○○屋のテレビで、カレーを食べながら高校野球を観戦しようと思います。


 そう。③の文が加わって、初めて②の文の意味が生きてきます。
 この①②③、一文一文の流れのことを「文脈」と言います。そして、①と③の間で、先に『高校野球を見る理由』を述べることで読み手を引きつけています。これが「構造」です。
 そうです。
 実は、この一文一文がどのように繋がっていくか、一文一文の関係、一文と次の文との繋がり、これを考えて組み立てて行くことが、文章を書くということです。

鉄 則

一文一文をしっかりと考え、書き繋げて行きましょう!



一文一文が、それぞれの段落の中でそれぞれの働きをして、それが文章全体の流れをつくっている、それが論理的文章なのです。

 

小論文の書き方   小論文の書き方

 

小論文の書き方

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